2016年以来のベスト8進出をかけた木更津総合は、下関国際のエース鶴田克樹投手(3年)の外のスライダーを打ち崩すことができず。8安打しながらも、得点したのは東智弥外野手(3年)のソロ本塁打による1点のみで、敗戦した。

 先発の根本太一投手(2年)は、立ち上がりに制球を乱し2回に2失点。その後、持ち直し「真っすぐが走ってきたが、後半、球が浮き始めた」と7回で降板。この日の最速は146キロ。自己最速の149キロには及ばなかった。リードした山中稜真捕手(3年)は「相手が高めの真っすぐを狙ってきて、的をうまく外すことができなかった。変化球でストライクが取れず、苦しいピッチングになってしまった」と振り返った。

 根本の帽子の庇(ひさし)には、『恩返し1』と書かれていた。前日、エースの野尻幸輝投手(3年)が、書いてくれたもの。「お前が背番号1のつもりで投げろ」と、マウンドに送り出してくれた。根本は、「自分の投球ができなかった。先輩たちに申し訳ない」と涙した。「次は自分がチームを引っ張る。150キロを出したい」。この悔しさを糧に、成長を誓った。