野球の第12回U18(18歳以下)アジア選手権(9月3~9日、宮崎)に参加する高校日本代表が25日、都内近郊で始動した。常葉大菊川(静岡)の奈良間大己内野手(3年)と根来龍真捕手(3年)は、金足農(秋田)の吉田輝星投手(3年)、大阪桐蔭の根尾昂内野手(3年)らスター選手に臆せず、早くも存在感を示した。奈良間は「本職」の遊撃手ではなく、二塁のポジションで軽快に打球をさばき、根来もキビキビした動きと強肩を披露した。

常葉大菊川コンビが、はつらつと動き回った。奈良間は、日大三(東京)の日置航内野手(3年)とともに二塁に入ってプレー。永田裕治監督(54)から、練習開始直前に言い渡されたが、しっかりと対応した。

根尾、報徳学園の小園海斗(3年)らとポジションが重なるためで、奈良間自身もコンバートを想定していた。甲子園大会終了後から、常葉大菊川で二塁手の練習も重ねており、軽快な動きで根尾との好連係を披露。「(ポジションは)どこでも、(試合に)出たいですから。初日としては動けていたと思います」と胸を張った。さらに元気の良さもアピール。ウオーミングアップやノック中も甲高い声を響かせ、雰囲気を盛り上げた。

大阪桐蔭の小泉航平捕手(3年)と定位置を争う根来の動きも良く、ブルペンでは、吉田とともに投手陣の柱になる大阪桐蔭・柿木蓮(3年)のボールを受けた。「球はめっちゃ速いし、(守備も打撃も)みんなレベルが高い。学ぶところが多いです」。

静岡県から、2人以上が高校日本代表入りしたのは、08年以来10年ぶりだが、常葉大菊川コンビは、スター軍団の中でも堂々としていた。コミュニケーションを高めるのはこれからで、今日26日は練習、明日27日からは大学生との練習試合が始まる。ともに結果を残し、大会でのレギュラーを勝ち取る決意だ。【鈴木正章】

◆奈良間大己(ならま・たいき)2000年(平12)5月8日、菊川市生まれ。堀之内小1から菊川野球スポーツ少年団で野球を始める。菊川西中では小笠浜岡シニアで捕手。常葉大菊川では1年秋からレギュラー。右投げ右打ち。50メートル5秒8。高校通算20本塁打。家族は両親と兄。172センチ、66キロ。血液型A。

◆根来龍真(ねごろ・りょうま)2000年(平12)4月15日、掛川市生まれ。掛川一小4年から桔梗が丘野球少年団で野球を始める。掛川東中時代は浜松シニアで控え遊撃手。常葉大菊川では1年冬から捕手。右投げ左打ち。高校通算9本塁打。50メートル6秒2。家族は両親と弟。171センチ、65キロ。血液型O。