「アナコンダ」の異名を持つ酒田南の伊藤海斗主将(2年)が、ダメ押し2ランでとどめを刺し、4年連続15回目の東北大会出場に王手をかけた。

7-4で迎えた8回1死一塁、カーブを捉えて右中間スタンド上段に、2戦連発となる高校通算21号を突き刺した。三塁を回ると新チームになってから取り入れた「敬礼ポーズ」で、祝福するナインと喜びを分かち合った。「狙っていた変化球にうまく対応することができた。変化球で2打席三振だったが、気持ちを楽にして打席に入ったら、運良く飛んでくれました」と笑顔で振り返った。

打席に入るとバットを構えながら、重心を大きく沈める独特のルーティンをこなして投手と正対する。左股関節に刺激を加えることでタメができ、最後までボールを呼び込んでスイングできるようになったという。鈴木剛監督(37)は「いつもより神経質になっていたようだが、最後は楽に入れていた。さすがですね」と、先制満塁弾を放ち3安打6打点をマークした2回戦(新庄東)に続く一撃に目を細めた。

29日の準決勝では山形中央と対戦。伊藤海は「昨秋優勝したプライドもあるので、2連覇しか考えていない。みんなで16安打放った今日のように爆発したい」と、アナコンダの鼻息は荒かった。【下田雄一】