大阪桐蔭の優勝で幕を閉じた昨夏の甲子園100回大会。2019年も高校野球を熱くしてくれる選手が数多くいます。今年のドラフト候補選手を紹介。大阪桐蔭に続いて、全国頂点を狙う履正社(大阪)・清水大成投手(2年)です。

打倒・大阪桐蔭をついに果たし、秋の大阪王者に輝いた。近畿大会も4強入りで今春のセンバツ出場は確実。けん引したのが左腕エースの清水だ。甲子園をかけた準々決勝の福知山成美戦で3安打無四球の完封勝利を挙げた。

昨夏の北大阪大会。準決勝で大阪桐蔭を9回2死まで追い詰めながら逆転負け。この試合、2年生の清水は救援で1死も取れずに、再び先輩にマウンドを譲った。「調子が上がらなかった。最後の最後、一番重要な場面で抑えられず、悔しかった。チームに迷惑をかけてしまった」。清水の成長を促す出来事だった。岡田龍生監督も「夏は成長過程。秋に少しずつつかんで、だいぶ自信がついた」と分析する。

最速145キロ。体格には恵まれないが、スタミナもあり、秋には余計な失点をしない制球力も見せた。「直球の質、どんな場面でも投げられる変化球。全体的なレベルを上げたい。将来的には直球でどんどん押せる投手になりたい」。あこがれは同じ左腕で高校の先輩、ヤクルト寺島成輝。大きな背中を追って、まずは甲子園で履正社・清水の名前を売る。【柏原誠】

◆清水大成(しみず・たいせい)2001年(平成13)6月5日、兵庫県丹波市生まれ。氷上中ではヤングリーグのベースボール・ネットワークに所属。履正社では1年夏からベンチ入り。昨夏は背番号10。176センチ、73キロ。左投げ左打ち。