智弁和歌山のプロ注目コンビ、東妻(あづま)純平捕手(2年)と黒川史陽主将(2年)が9日、今年初めての練習試合で合計4発を放つ本塁打競演を果たした。

自慢の強力打線は今年も健在だ。ダブルヘッダー第1試合の初回。まずは4番東妻が無死満塁で直球を捉え、左翼へグランドスラムを放った。高校通算19号に「狙っていたわけではなかったけど、悪くない形でした」と充実の表情。この1発を手始めに、初回から3連打を含む打者一巡の猛攻で一挙7点を先取した。

3番黒川も負けてはいない。3回に左翼へソロを放つなど第1試合を14-4で勝利。「打撃が自分の武器」と話す黒川は第2試合でも初回の2ランと4回にもソロを放つ活躍を見せ14-8で2連勝に貢献した。1日3発で通算本塁打数を18に伸ばし「チームのために3本打てた。冬の結果が出てくれた」と胸を張った。

このオフは個人のレベルアップを目指して、1月は1000~1500回の振り込みを重ね、2月は紅白戦で実戦を積んできた。中谷仁監督(39)が就任後、初めてのセンバツ甲子園まであと2週間。指揮官は「最初にしては良かった。まだまだ甘いところはある。あの2人(黒川と東妻)がチームを引っ張ってほしい」と期待。新生智弁和歌山が、2人の大砲ともに聖地に乗り込む。【望月千草】