第91回選抜高校野球大会(甲子園、23日開幕)に出場する32校の主将が14日、大阪市内で一堂に会し「キャプテントーク」を繰り広げた。注目のドラフト候補に迫る「ドラフト候補生全員!? 会いに行きます」は、あと1勝に迫る京都勢の春夏甲子園通算200勝へ意欲をみせる龍谷大平安(京都)の主将、水谷祥平外野手(2年)。

     ◇    ◇    ◇

なごやかな会場で水谷は戦闘モードに入っていた。龍谷大平安の通算100勝に続いて京都勢200勝のチャンスまで巡ってきた。「夏よりアツい大会にしたい。一発目が大事。200勝目を取れば勢いが先につながる」と優勝するためにも節目にこだわる。

「100回大会で100勝」を合言葉にした昨夏は初戦にサヨナラ勝ちで目標達成。本塁を踏んだのが水谷で「あれはツイていました」。今回、1つのカギを握るのが抽選。京都からは福知山成美も出場し、先に栄誉をさらわれる可能性がある。普段は「ジャンケンが半端なく弱い」という水谷だが、昨秋の近畿大会は4試合全てジャンケンに勝利。主将の強運に乗ったチームは近畿王者になった。「運が回ってきています」。もってる男は昨夏からの流れを信じて臨む。

初戦の出番さえ先行すれば、200勝は逃さない決意だ。昨秋の公式戦でチームトップ13打点を挙げた勝負強い水谷が4番に座る。強力なリーダーシップにも原田英彦監督(58)は絶大な信頼を置く。優勝候補の1つを率いる主将は「うちはスターはいないけど、鍛え上げられた野球。その強さを出したい」と自信ありげに締めくくった。【柏原誠】