第91回選抜高校野球大会が23日に開幕し、前回優勝校の大阪桐蔭(大阪)の中野波来(はる)主将、宮本涼太副主将(ともに3年)が開会式に参加、優勝旗を返還した。

2人は春夏連覇したチームで、下級生としてベンチ入りしていた。だが新チームになった昨秋の近畿大会はベスト8止まりで、惜しくも選に漏れた。

中野は「全員で優勝旗を返しに来られなかった悔しさが一番。悔しさを味わったので、夏は同じ思いをしたくない。中学時代からの知り合いや去年の夏に戦った人もいた。自分たちだけ2人だった」と引き締まった表情で話した。

開会式では、昨年の甲子園で何度も流れた大阪桐蔭の校歌も演奏され、2人だけで大声で歌い上げた。「先輩方のおかげ。堂々としようと2人で話していた」と振り返り、すぐにナインが待つ練習場へと向かった。