第91回選抜高校野球(甲子園)で1回戦を勝った札幌大谷が27日、大阪・豊中市内のグラウンドで約2時間の練習を行った。24日の米子東(鳥取)戦で先頭打者本塁打を放った1番北本壮一朗遊撃手(3年)は、29日の2回戦明豊(大分)戦に向け「2戦連発は狙いません」と宣言。「いかに出塁するか」と、チームでの役割に徹し打席に立つ。

欲は出さない。甲子園での2戦連発となれば、道勢では16年夏の北海・川村友斗以来2人目、春は初の快挙となる。そのチャンスを目の前にしても「狙うとフォームが崩れる。しっかりボールを見て引きつけて強く振る。それだけを意識したい」と謙虚に口にした。

米子東戦後、LINEに約50件の祝福メッセージが入り、その日のうちにお礼の返信を済ませた。喜ぶのは一日で終わらせ、「現状に満足したら成長はない。前の試合は、もう終わったこと」。明豊戦に勝てば、準々決勝の31日は、父満さんの50歳の誕生日となる。迷ったときはいつもアドバイスをくれる大好きな父にバースデー勝利を贈るまで、負けるわけにはいかない。【永野高輔】