京都国際がセンバツ8強の龍谷大平安に延長11回の末に競り勝った。4番の早(はや)真之介外野手(2年)が打線をぐいぐいと引っ張った。

左投げ左打ちの2年生は、甲子園で完封勝利をマークしている野沢秀伍投手(3年)と豊田祐輔(3年)の両左腕から計5安打の固め打ち。2回は中前打で出塁して先制のホームを踏み、6回は左翼線への適時三塁打で追加点。同点の延長10回には一時勝ち越し中前打と大暴れした。

昨年からレギュラーで、新チームから4番に座り、高校通算13本塁打。最速140キロを出す投手でもあったが、この春に自ら野手専念を申し出た。「投手ではなかなか成長できなかった。今は野手の方が楽しい。5安打は記憶にありません」と充実の表情で試合を振り返った。

京都国際は昨秋に続いて龍谷大平安を押し切った。昨秋も準決勝で7-6と競り勝った。この日先発した生駒拓也投手(3年)と2番手で投げた酒井海央投手(3年)の左右両輪で府内屈指の投手陣を形成する。チームの柱は主将を務める1番遊撃の上野響平内野手(3年)。延長11回に決勝の2点三塁打を放ち「接戦を勝ち切れた。平安に勝たないと夏の甲子園はない。いい経験ができました」と手応えを口にしていた。