全国の注目選手を紹介する高校野球特集の最終回は「東北・北海道編」。

羽黒(山形)の最速145キロ右腕・篠田怜汰投手(3年)は、4月のU18日本代表1次候補合宿での1球を理想に掲げた。今春のセンバツを制した東邦・石川を、紅白戦で内角直球を詰まらせ三ゴロに封じ「甲子園トップクラスの打者はすごいと感じたが、抑えられたことは自信で、良い経験」。140キロ超の直球を低めに集め、カーブやスプリットなどの変化球で緩急をつける。昨秋以降は不調だったが、復調のきっかけをつかんだ。

今冬から自身で練習メニューを考えて実践し、考える力も養ってきた。外周約180メートルの体育館を1周30秒以内で走るなど時間設定し、夏に完投できる体力をつけた。投球フォームの再構築にドッジボールを使った“投げ込み”も繰り返してきた。大きな変化球と球のキレで勝負する楽天岸が「自分の目指す姿」だ。