今春センバツ出場の桐蔭学園が、ルーキーの活躍で夏の県大会初戦を突破した。初回、1番二塁で起用された右打者・木本圭一内野手(1年)が高め直球を強振。打球はレフトスタンドへ飛び込んだ。公式戦初打席初本塁打の後も2長打を放つなど、活躍した。

「結果的に本塁打になって良かったです」と謙虚な1年生は、静岡裾野シニアから桐蔭の門をたたいた。中学硬式野球を代表する名門チームで「高校で教わるような野球を教わることができた」と満を持して、高校野球に飛び込んだ。片桐健一監督(45)も「若いカウントから自分のスイングが苦もなくできる。1年生とは思っていない」と信頼し、大切な切り込み隊長を木本に任せる。

野球部寮では、二遊間を組むプロ注目・森敬斗内野手(3年)と同じ部屋。「あこがれの存在です」と目を輝かせれば、森も「自分が1年生のころと比べると自信を持ってやっている。今日も木本に救われた部分があります」と頼りにし、高め合っている。

捕手でスタメン出場の勝間田礼琉(1年)も、木本とともに静岡裾野シニアからの新入生。3月のセンバツ出場時にはまだ入学していなかった新戦力を加え、20年ぶりの夏の甲子園を目指す。【金子真仁】