センバツ4強の明石商が初戦を突破した。春は来田涼斗外野手、中森俊介投手の2年生コンビの躍動が目立ったが、夏の初戦は3年生が意地を見せた。

2回裏、1死二塁から9番溝尾海陸(かいり)投手(3年)の左越え適時二塁打、2死三塁から2番水上桂捕手(3年)の左前適時打などで2点を先制。4回裏には、2死一、三塁から4番安藤碧外野手(3年)の右越え適時二塁打で2点を追加した。

ただ、初戦突破にも狭間善徳監督(55)は渋い表情。「フライ上げてたらアカン」とぴしゃり。初回、満塁の好機で6番清水良内野手(3年)が右飛に倒れ無得点。4回も2者連続フライアウトで簡単に追い込まれた。チェンジアップなど、ゆるい変化球を駆使した相手投手の術中にはまり「フライ打ってくれというわなにかかっている。最悪ですわ。初戦はこんなもん」と嘆いた。

先発の溝尾は「高校になってから初めて」という9回完投勝利。縦横2種類のスライダーなど、変化球を操った。「もっと体力が必要」と課題も見つけたが「回を追うごとに自信になった」と要所を抑える投球。8安打されたが10奪三振の力投で完封勝利した。

来田は4打数無安打1四球だった。