第1シードの鎌倉学園が辛くも金沢を振り切って、3回戦に進出した。初回に相手の2失策に2安打をからめ3点を先制。2回に1点を返されたが、5回には1死二、三塁から適時打が出て1点を追加した。

6回には、相手の機動力に振り回されるシーンもあった。長打で1点を返された直後の2死一、三塁。一塁走者が二塁へスルスルと向かい、挟殺プレーが展開される間に、三塁走者が本塁に突っ込む重盗を許し、ついに1点差まで詰め寄られた。

最後は左腕エースの作野友哉投手(3年)が、チェンジアップを武器に金沢打線を抑え、逃げ切った。

竹内智一監督(37)は試合後、「負けておかしくない試合でした。第1シードでもなんでも、我々は目の前の相手に向かっていくことだけ。春先から『このままでは(東海大)相模に勝てないぞ』というところからスタートしたチーム。さらに成長していかないと」と、厳しい表情で言った。4番には1年生の小山春一塁手を抜てきしたが、チャンスに3三振。このあたりも苦戦の要因だった。

作野は、三振を9個奪い、5安打で3失点の完投。「調子はあまり良くなかった。40点。苦しい場面はきっとあると覚悟してたけど、粘りきれなかった」と反省ばかりが口を突いて出た。【玉置肇】