相模原が“一本勝ち”だ! 7番左翼・高橋陸外野手(3年)が3-3同点の3回2死二、三塁、勝ち越しの決勝3ランを放った。初球の直球を振り抜くと、打球は大きな弧を描き、94メートルの左翼フェンスを越えた。「高校通算2本目、公式戦は初めての本塁打です。切れるかなと思ったけど、切れないでうれしかった」と笑った。結局、追加点が取れず、まさに高橋のアーチで勝った試合だった。

柔道一家に育った。父の洋樹さん(47)は、東海大相模で90年インターハイ柔道団体戦日本一。母のしずかさん(44=旧姓浄法寺)は、93年の全日本体重別選手権で準優勝と一流アスリートだ。

昨秋、今春も背番号は2ケタで代打専門だった。「春の大会は負けた試合で代打で出て、最後の打者でした。それが悔しくて、トップの位置を変えたり、打撃力アップに取り組みました」と高橋。佐相真澄監督は「高橋は春以降に延びた選手。お母さんのDNAだね。背筋が強いから飛距離がある」と「背番号7」に抜てき。公式戦初スタメンの起用に、ズバリと応えた。

高橋は「目標は甲子園1勝です。試合に出られない仲間のためにも、これから結果を出したいです」と、さらなる貢献を誓った。