一関学院の沼田尚志監督が、今夏限りで勇退することを明かした。花巻東に敗れ「33回目の夏。60歳になるので、区切りをつけるつもりでいました。最近はなかなか結果を出せませんでしたし、教え子も頑張ってくれているのでね」。

同監督は85年から母校の同校コーチとなり、86年に監督就任。夏3度、春2度の甲子園出場を導いた。後任には92年にコーチ、06年からは部長として二人三脚でチームを支えてきた高橋滋部長が、今秋から指揮を執ることで最終調整している。

沼田監督は「最後の相手が、何度も戦ってきた花巻東さんというのも、何か縁を感じています。最低でも、対戦するところまでは来たかった。本当は選手たちに勝たせてあげたかったのですが」と複雑な表情も浮かべた。

先制右前適時打を放つなど4打数3安打1打点の「4番一塁」遠藤大地内野手(3年)も「監督さんには寮の舎監もしていただいて、お父さんのような存在。1カ月前に聞いて、甲子園に連れて行きたいと思って気合も入っていたので後悔しかありません」と目を赤くしながら感謝。ガッチリと握手し、最後の夏を終えた。