5季連続の甲子園出場を狙う智弁和歌山が、マウスピース右腕の好投で4強進出を決めた。

今夏初登板初先発の小林樹斗投手(2年)が7回を7安打8奪三振の力投。昨秋、投球練習時に力んで顎が外れてマウスピースを新調。バランスが保たれてフォームが安定し、球速が8キロアップするなど効果を発揮した。この日もマウンド上で時折、白い歯ならぬ白いマウスピースをのぞかせ、力強い球を投げ込んだ。

今春のセンバツ大会準々決勝では、リリーフ登板で明石商・来田にサヨナラ本塁打を打たれた。「センバツで1球の大切さを学んだ。両サイドを投げ分けないといけない。今日は外角の三振も多かった。コントロールは上がってきた」と悔しさを糧に成長を見せた。

打っては1番黒川史陽内野手(3年)、3番西川晋太郎内野手(3年)の両主力がそれぞれ3安打1打点と活躍。守備では東妻純平捕手(3年)の2補殺などで2年生投手を盛り立てた。小林から2番手池田陽佑投手(3年)への完封リレーで締め、初戦から3戦連続完封勝利。28日準決勝はこの日の第2試合、市和歌山-南部の勝者と対戦する。