45年ぶり5度目の出場となる秋田中央(秋田)は大会第2日の7日、第4試合で37年ぶり3度目出場の立命館宇治(京都)と対戦することが決まった。秋田市立時代以来の甲子園。昨年準優勝した金足農に続き、「秋田プライド」を胸に47年ぶりの勝利を目指す。

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対戦校が決まった瞬間、秋田中央・熊谷郁哉主将(3年)は「クジを引くまでは緊張してフワフワした感じがあったけど、相手も日程も決まって気持ちが引き締まりました」と本番モードに切り替えた。立命館宇治の印象について聞かれると、「お互い久しぶりの出場という部分で状況は同じ。あとは相手に関係なく、自分たちのできることをどらだけやれるかだと思う」と話した。佐藤幸彦監督(45)も「激戦の京都を勝ち抜いたのだから力がないわけがない。胸を借りるつもりで一生懸命やるしかない」と気を引き締めた。

昨夏、準優勝した金足農フィーバーは肌で感じた。校内でパブリックビューイングが開かれた際には、地元の人たちだけでなく、在校生たちも盛り上がった。「正直、悔しかったです」(熊谷主将)。春季地区大会では2-4と接戦を繰り広げたライバルがあれよあれよの快進撃に、「自分たちもあそこで勝っていたらと思うと複雑だった」と屈辱を力に変えるしかなかった。秋、春と終盤で踏ん張りきれずに敗れる試合が続いたが、秋田大会決勝の明桜戦では、延長11回サヨナラで優勝を決めるなど、ミラクルな粘りを備えるまでに成長した。

今年も地元の期待はすでに感じている。熊谷主将は「相手は関西で応援もすごいと思うけど、こっちの応援も来てくれると思う。秋田ということで注目されると思うけど、いい意味でプレッシャーを力に変えたい」と、秋田プライドを胸に夢舞台に挑む。【野上伸悟】