郡山が開会式後に行われた会津学鳳との開幕戦を8-2で制した。県中支部大会の背番号1から3に変わった新田理矩(りく)投手(2年)が5安打2失点の完投。打っては7番鈴木真色(まいろ)外野手(2年)が先制打を含む二塁打2本の活躍で、夏の県大会8強の実力を見せた。15日の2回戦では県北支部1位の学法福島と対戦する。

郡山・新田がマウンドで屈辱を晴らした。最速125キロながら、スライダーとカーブを交え丁寧に低めに集めた。5、6回と先頭打者を出すもともに併殺で切り抜けた。打たせてとる粘りの投球で2失点。「開幕戦を任せてもらった。リベンジの気持ちで臨んだ」と復活勝利を喜んだ。

支部大会準決勝の日大東北戦では、1回2死しか奪えず5失点で炎上。「相手を強いと決めつけ弱気になって腕が振れなかった。どこに投げても打たれる気がした」。5番一塁で出場した夏の準々決勝・日大東北戦では8-10と食い下がった。「怖いもの知らずの気持ちで楽しかった」が、最上級生で1番を背負ったことがプレッシャーとなった。佐藤康弘監督(53)は「自分が引っ張らなきゃという気持ちが強く、心をコントロールできなかった。今日はよく投げましたね」と、夏の背番号3番に戻したことが功を奏した。

夏8強の中軸が残る。新田に加え、先制打の鈴木真は3番左翼、小林大也(ひろや)主将(2年)は4番捕手だった。鈴木真は「自分たちはこれぐらいはできるんだという自信と、越えなければいけない目標になった。来年も再来年も続けていかないといけない」と自覚を高めた。新田は学法福島戦に向け「名前負けしないで、自分の投球をしたい」と、今度こそ強豪相手に思い切って腕を振る。【野上伸悟】