プロ志望届を提出したU18日本代表の明石商(兵庫)・水上桂捕手(3年)が、改めてプロへの意志を口にした。

全国トップクラスの選手たちとU18W杯の大舞台を踏んだ経験が、1歩踏み出すきっかけになった。「U18でたくさん試合に出て、少し自信になった。山瀬(慎之助捕手=3年、星稜)がプロ志望届を出すという話を聞いて刺激になりました。上で野球がしたいなと思いました」。

今月上旬まで同大会(韓国・機張)に出場。172センチ、72キロと小柄さを生かした素早いインサイドワークや、高いキャッチング技術が武器。同大会では、全8試合中5試合で先発出場。延長10回4-5でサヨナラ負けを喫した韓国戦ではフル出場し、6人の投手陣を巧みにリードした。「山瀬の方が肩も打撃も自分より上。(W杯で)山瀬より試合に出て、韓国相手にも良い試合が展開できた」。レベルの高い選手層の中でもまれながら、成功体験を積み重ねたことで気持ちの変化が生まれたようだった。

帰国後、狭間善徳監督(55)や両親とは何度も話し合いの場を設けた。当初予定していた大学への進学を勧められたが、最後は母からの「自分の人生で気持ちを強く持っていけるなら好きにして良いよ」という言葉に背中を押された。

狭間監督も本人の意志を聞いたばかりの時は難色を示していた。「U18に行って触発されたんでしょうね」と若干の困り顔を浮かべながらも、将来性には期待。「強い意志があると思った。意志を貫けたのは良いんじゃないですか。U18で経験値を積んで目の色が変わった。周りによく声かけが出来るようになった」と成長を評価していた。