日大二が、夏の東東京大会2年連続準優勝の小山台を破り、2回戦に進出した。

5-7で迎えた5回2死一、三塁から、谷合竜哉内野手(2年)が適時内野安打。1点差に迫り、なお一、三塁で戸谷進太郎外野手(2年)が「初球を強く振ることだけを意識していた」と初球のカーブを捉え、右越えの2点適時打で逆転した。8回にダメ押しの2点を加え、試合を決めた。

4安打2打点1四球で、すべての打席で出塁した戸谷は「いいところで打ててよかったです」とホッとした表情を浮かべた。

日大二は小山台に並ぶ進学校。現在は試験前で、9月から補習続きで練習もままならず大会に入った。戸谷も塾に通いながら野球と勉強を両立。授業では今まで以上に集中し「ボーッとする時間を無くした」。そして、わずかな時間を見つけてバットを振った。「勉強にしっかり取り組むことで、野球も結果が出るようになった」とうなずいた。

小雨の中、両チーム泥だらけになりながらの試合。足元がぬかるみ、田中吉樹監督は「選手たちは足場を気にして仕方なかった。ミスも多く、今日は負け試合。でも、このチームは不思議な力がある」と振り返った。8月中旬の練習試合から、劣勢の展開でも引き分け、逆転勝利を繰り返し、負けなし。都立の雄・小山台を飲み込み勢いに乗る。戸谷は「今年のチームは、どんな場面でもひるまずにベンチワークができている」と胸を張った。

一方、「攻めの野球」で今夏、決勝進出を果たした小山台は、6回以降は四球などで出塁するも攻め手を欠き、初戦敗退となった。