プロ野球ソフトバンクの川瀬晃内野手(22)の弟、大分商・川瀬堅斗投手(2年)が完投勝利を挙げ、来年センバツ出場が濃厚な4強を手にした。

7回まで無失点で、9回を6安打9奪三振2失点(自責1)だった。147球を投げ、初戦に続く完投にも「少し肩に張りはあったが、その方がいい球がいく。疲れがあるなかで、投げられた」と涼しい顔を浮かべた。

最速147キロの速球を軸に、カーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボールと多彩な変化球も交ぜて、福岡第一打線をねじ伏せた。1年夏からベンチ入り。「誰よりも経験しているので自分が引っ張らないといけないと思い、主将をしたいといいました」。エースで主将という重責を自ら選んだ。「以前はマウンドで回りが見えなかった時が多かったが、今は見られるようになった」。成長した分を九州大会2勝という結果に変え、兄もできなかった甲子園出場を確実なものにした。

兄からも無料通信アプリLINE(ライン)で前日20日に「疲れはあると思うが、主将であるお前が頑張れ」と後押しされてマウンドに上がっていた。大分商OBの明大・森下暢仁投手(22)は今ドラフトで広島1位指名を受けた。「自分もドラフト1位でプロに入れるように頑張りたいです」。183センチ、80キロの恵まれた体格で、まずは九州の頂点を目指す。【浦田由紀夫】