26日開幕の第72回秋季高校野球東海大会に出場する県勢紹介連載第2回は、加藤学園(静岡2位)だ。18年ぶり2度目の出場となる同校は、1回戦で大垣西(岐阜3位)と対する。打線の中軸を担う杉山尊内野手(2年)は、豊富な経験と中心選手としての自覚を胸にチームを上位に押し上げる活躍を誓う。

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加藤学園の杉山は、県大会5試合で19打数9安打。打率4割7分4厘の活躍。準々決勝の静岡高戦では、1回に同点適時打を放つなど中軸としての役割をまっとうした。だが、サヨナラ負けした決勝の藤枝明誠戦を振り返り「最後はミスで負けた。練習でやってきたことをできなくて悔いが残った」と話した。

昨秋からレギュラーとなり、今春には東海大会に出場。新チーム発足以降は自覚も芽生えた。物静かな性格だが率先して声を出し、チームを引っ張っている。「去年から試合に出してもらっている。夏に出られなかった3年生のためにという思いでやっています」。

約1年前。練習中に声を出さず、ふてくされた態度をとっていたことで米山学監督(41)から叱咤(しった)を受けたことがあった。今年の秋季大会前にも同じことがあり「引っ張らなければいけない立場なのに、情けなかった」。心を入れ替え、同大会でチームの準優勝に貢献した。

8月の練習試合で中京大中京(愛知)と敵地で対戦。杉山は「相手は控え中心だった」と話すが、2連勝した。東海大会では、同校と決勝で対戦の可能性があるが「今度は主力同士のガチンコ勝負をしたい」。そして「あきらめない気持ちを持って、全員野球で甲子園へ行きたい」と力を込めた。【河合萌彦】

◆杉山尊(すぎやま・たける)2002年(平14)11月18日、三島市生まれ。小1から三島東スピリッツで野球を始める。三島南中時代は、三島リトルシニアでプレー。加藤学園高では、昨秋から三塁手のレギュラーに定着した。右投げ左打ち。176センチ、68キロ。血液型O。家族は両親と姉。