高崎健康福祉大高崎(関東・群馬)がタイブレークの末、勝利した。

初回から毎回、走者を出したが、盗塁失敗、走塁死、スクイズ失敗などが続いた。持ち味の機動力を生かそうとしたが、4回に挙げた1点だけ。1-1で延長10回に入り、無死一、二塁からのタイブレークを迎えた。

ここで、相手の失策と押し出し死球で2点勝ち越し。なお無死満塁で、5番の山本遼哉外野手(2年)が左越えに満塁本塁打を放ち、試合を決めた。

カウント2-1から、倉敷商・永野の内寄り真っすぐを捉えた。公式戦初アーチを「ちょっと詰まったので、入るとは思いませんでした。右打者には変化球が少なかったので、直球を狙うしかないと思いました」と振り返った。読みと思い切りの良さを融合させた。

県大会ではベンチを外れることもあり「悔しかった」。ティー打撃から自分の形を大事に振り込み、復調のきっかけをつかんだ。体が開き気味になることを自覚。試合中も、青柳監督から「右方向だぞ」と言われ、開かないよう意識した。

4回の先制も山本の適時打だった。今大会では、自身初めてとなる背番号1ケタを背負う。青柳監督は「体は小さい(身長164センチ)けど、パンチ力がある。真面目で、勉強もしっかりする子です」とたたえた。山本は「目標は日本一です。気を引き締めてやらないといけない」と初戦突破にも表情を崩さなかった。