今春のセンバツに出場予定だった仙台育英(宮城)、鶴岡東(山形)、磐城(福島)の3校合同で「東北勢限定センバツ大会」を開催することが23日、分かった。仙台育英の須江航監督(36)の発案で両校の監督と協議し、4月26日に仙台市内の球場で計画中。新型コロナウイルスの感染拡大の状況も見極めながら、万全の対策も整えて、家族のみスタンド観戦を認める意向だ。中止を決断した日本高野連も検討を重ねている“代替案”の1つとなり得る、メンバー18人の晴れ舞台となりそうだ。

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球児が少しずつ前を向ける明るい光が見えてきた。3校による変則ダブルヘッダーで計3試合を実施。センバツの甲子園で付ける予定だった1番から18番の背番号でプレー。勝利チームは大声で校歌を歌えば、喜びも増す。仙台育英の須江監督は「とにかく世の中の状況も判断しながらですが、対策を徹底して実施できたらいい」。3校が集まりやすい仙台市内での開催に向けて、奔走している。

今月11日、第92回選抜高校野球大会の中止が正式決定した。今年に入り、計34試合の紅白戦を重ねて18人のメンバー選考を行ってきた同監督は「熱量のある競争を勝ち残った選手の気持ちを考えると胸が痛い。人生を変えるチャンスをつかんだはずだったのに。何かセレモニーをやってあげたかった」と模索してきた。昨秋のベンチ外からメンバー入りした選手も3人いただけに「頑張りを無駄にしたくない」が本音だった。

翌12日から鶴岡東・佐藤俊監督(48)や磐城・木村保監督(49)に打診。仙台育英、鶴岡東は練習を継続出来たものの、対外試合や遠征などは自粛中。21世紀枠で出場予定だった磐城は、いまだに全体練習を開始できていない現状だ。東北6県は感染者数が少なく、4月以降は自粛も比較的緩和されそうだ。全国的には春季大会の中止が決定している地区もあるが、4月上旬から練習試合を計画する学校も多くなってきている。

仙台育英は12日に背番号授与式を行って、手渡した。開会式が予定されていた19日には花咲徳栄(埼玉)が自校のグラウンドで入場行進や校歌斉唱などを行った。日本高野連などが検討している代替案はまだ具体化していない。全力プレーを見せるはずだった選手や、支える家族や関係者の気持ちを少しでも晴らす、1つのモデルケースにもなりそうだ。