茨城県高野連は26日、水戸市内で臨時理事会を開き、中止された今夏選手権大会に代わり、県独自の大会を無観客で開催することを決めた。4地区に分かれて予選を行った後、県大会を実施する方針も決めた。県大会の規模や日程などの詳細は6月9日の理事会で決める。

3年生優先の大会とする。榎戸努専務理事は「3年生は今年は公式戦が1試合もできていない。どこかで区切りをつけさせてあげたい」と、県独自の大会を開く理由を語った。一案として、通常20人のベンチ入りメンバー枠を25人に増やすか、あるいは3年生全員がベンチ入りできるようにすることが検討された。全員ベンチ入りとなった場合は、密集を防ぐため、ベンチに入りきらない3年生はベンチ裏やスタンドで待機してもらう。

3年生優先は、あくまで県高野連の希望であり、実際のベンチ入りメンバーは各校に委ねられる。ただ、榎戸専務理事は「できるだけ3年生優先にしていただけると、ありがたい」と話した。

地区予選を導入することで、移動による感染リスクを下げ、県大会の規模を縮小させる狙いがある。この日は、各地区4校ずつの16校による県大会や、6校ずつの24校による県大会が議論された。

日程も未定だが、案として挙がっているのは、7月11日に地区予選を開幕。同予選を11、12、18、19日の週末4日間で終え、同23~26日の4連休と8月1、2日の週末の計6日間で県大会を行うというもの。休校が続き、8月も授業を行う学校もあるため、休日だけで開催したい考えだ。8月2日までに決勝が終わらない場合は、打ち切りか、複数を1位校とすることなどを検討している。

無観客の範囲についても検討中だが、榎戸専務理事は「学校関係者、保護者は入れていいのでは」と私見を述べた。プロ野球などのスカウトについては、日本高野連からの指示を待つため、コメントを控えた。

なお、組み合わせ抽選は6月23日前後に代理抽選で行い、開会式は行わない。