今夏甲子園で、今春センバツに出場予定だった32校による交流試合の開催が決まった。各校1試合ずつの貴重な試合は、どんな対戦カードになるのか? 7月18日の組み合わせ抽選を前に、日刊スポーツ高校野球取材班が独断と偏見で、見たいカードを挙げた。

◆東海大相模-大阪桐蔭 東海大相模・門馬敬治監督、大阪桐蔭・西谷浩一監督はともに69年(昭44)生まれ。東海大相模は毎年、夏の県大会直前に大阪桐蔭との練習試合で総仕上げを行ってきた。同学年対決が実現するか。花咲徳栄・岩井隆監督、山梨学院・吉田洸二監督も同学年で、同期野球関係者で結成される「44年会」で交流をはかる。4人とも全国制覇を経験(吉田監督は清峰で)。切磋琢磨(せっさたくま)する中での対戦が楽しみだ。

◆国士舘-中京大中京 国士舘の永田昌弘監督は中京(現中京大中京)OBで母校との対決となる。高3時、75年センバツに出場。開会式直後の倉敷工戦で5回表の攻撃中、三塁コーチで打球を頭に受け、担架で運ばれるアクシデントを経験した。母校と当たっても、打球は当たりませんように。明豊の川崎絢平監督は智弁和歌山OBで、こちらも母校との対決なるか。

◆仙台育英-星稜 両校ともに付属中をもち、仙台育英の秀光中は、石川遠征が恒例。星稜中の選手自宅にホームステイし、交流を深める。現在の両校選手たちも、中学時代に交流。互いの成長を披露する機会となる。

天理-智弁和歌山-鹿児島城西 3校の監督(天理・中村良二、智弁和歌山・中谷仁、鹿児島城西・佐々木誠)はプロ出身。しかも、全員が阪神に在籍した共通点をもつ。

◆明石商-明徳義塾 明石商の狭間善徳監督は明徳義塾のコーチを経て明石商の監督に就任。師弟対決に“場外舌戦”も楽しみだ。

高崎健康福祉大高崎-広島新庄 高崎健康福祉大高崎のエースと広島新庄の主将はともに「下(しも)」。珍名同姓対決で甲子園を沸かせてくれるか。

◆帯広農-平田 帯広農は前回甲子園に出た82年夏は益田に惜敗。「4アウト」の誤審も味わった。同じ島根県勢にリベンジなるか。

◆磐城-県岐阜商 「エール」の舞台・福島と「麒麟がくる」の舞台・岐阜の朝ドラVS大河ドラマ対決。収録再開も楽しみ!

プロ注目など好選手の活躍も楽しみな交流試合。甲子園に新たな歴史を刻む夏が来る。【高校野球取材班】