仙台育英(宮城)が現役3年生と大学生主体のOB有志による練習試合を行い、固い絆を確認し合った。

須江航監督(37)の提案に、新型コロナウイルス感染拡大で帰郷していた高城千尋内野手(東京情報大4年)らOB22人がSNSなどをつなぎ合って呼応。「試練の夏」を過ごす後輩たちに胸を貸した。3時間13分に及ぶガチンコ勝負は、3年生40人全員がベンチ入りした現役が8-4で勝利。4番入江大樹内野手が先制二塁打を含む3安打2打点、1番田中祥都主将も同点犠飛とダメ押し二塁打でチームを引っ張った。

卒業後を見据えて全員が木製バットを使用。入江は「普段経験できない大学生のプレーを見せていただき勉強になった」。田中主将は「大学レベルはスピードが違った。今後に生かせます」と感謝した。春季リーグ戦が中止になった大学生たちも発奮。高城は「甲子園は高校3年間ではなく、野球を始めた時からの目標。自分なら立ち直れないけど、後輩たちは立派です」と強さをたたえた。

高城と同期の今津涼(仙台大4年)、ロッテ西巻と同期の斎藤育輝(東北福祉大3年)、元オリックス佐藤世那(23=横浜球友クラブ)の弟令央(21=北斗学園硬式野球クラブ)らも駆けつけた。3年生だけで7月開幕の代替大会に臨む須江監督は「とてもありがたかった。いい思い出と刺激になった」とOBたちに感謝した。【佐々木雄高】