今年の日刊スポーツの高校野球紙面の題字を書いてくれたのは、東邦(愛知)でセンバツ優勝した中日石川昂弥内野手(19)です。直筆で「感謝」と記すとともに、球児たちにメッセージを贈ってくれました。

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高校野球の代替大会が各地で始まります。やっぱり夏の甲子園は今までの集大成としてやる大会だと思います。その大会がなくなったのは、とても悔しいことだと思います。今の3年生は、なかなか思うように野球ができなくて、悔しい気持ちはあると思います。代替大会では、今までやってきた仲間を信じて戦ってほしいです。

僕は去年、(愛知大会)2回戦で負けました。でも高校野球は全部一発勝負。1試合に向ける思いは強かった。終盤での負けていたときでの粘り強さとか、あきらめない気持ちは、いまでもすごく役に立っています。

新型コロナウイルスの感染拡大でセンバツも、夏も甲子園が行われませんでした。いろんな人が環境を与えてくださったり、たくさんの人が支えてくださって代替大会ができるようになりました。いろんなことに感謝の気持ちを持って代替大会を戦ってほしいです。

自粛期間を経て、プロ野球も開幕しました。僕も1軍の戦力になることを目指して、2軍で戦っています。新型コロナウイルスの影響でできなかったプロ野球も、いまは球場に入れないファンの方々を始め、多くの人が支えてくださって開催できました。僕も野球ができる喜びだけでなく、野球ができることへの感謝の気持ちを常に持ってグラウンドに立っています。みんなが仲間と素晴らしい思い出を作ることを期待しています。(中日ドラゴンズ内野手)