横綱・大阪桐蔭は、吹田と槻の木の勝者と26日に初戦を迎える。例年とは異なり、大阪府内だけで完結する大会。西谷浩一監督(50)は「みんなで準備していきたいと思います。負けていい試合ではない。やるからには全力で」と大阪の頂点を極め続けてきた姿勢は変わらない。

学校も再開し、練習も通常に戻りつつある。現在は紅白戦などを積み、遠ざかっていた実戦感覚を養い、夏を戦う下地を整えている。「3年生から1年生までベンチに入る、入らないは別にして、思い出作りではなく、成長の場になるように準備して戦いたい」。8月には、18年夏以来の「甲子園」となる交流試合も待つ。2年ぶりの大阪制覇がかなえば、聖地入りへ大きな弾みとなる。先の舞台も見据え、王者らしく、激戦区の夏を戦い抜く。

ポイント 全国屈指の激戦区は、昨夏甲子園Vの履正社と大阪桐蔭の2強の戦いが注目される。履正社主将の関本勇輔(3年)は元阪神関本賢太郎氏を父に持ち、プロ注目の強肩捕手。昨秋の大阪決勝で履正社を破った大阪桐蔭も西野力矢内野手、船曳烈士内野手(3年)ら精鋭ぞろい。ともにセンバツ出場予定校で8月の交流試合出場を決めている。昨秋府4強の初芝立命館、金光大阪などが追う。

◆注目カードとブロック 177校169チームが参加する。3回戦までは南北に分かれて対戦し、4回戦以降は31日、準々決勝以降は8月5日に再抽選を行う。決勝は同10日。7月19日に強豪同士の大阪偕星学園と近大泉州が1回戦で激突。大会屈指の好カードだ。南地区は大体大浪商、大商大堺、東大阪大柏原が入ったブロック、北地区は金光大阪、関西創価、大産大付、大冠のブロックが激戦区。

◆大阪独自の代替大会のガイドライン 開閉会式は行わず、無観客試合とするが、試合をするチームの控え部員と3年生部員1人につき保護者2人まで入場を認める。大声での応援は禁止。メガホンや音の鳴る道具などは持ち込めない。守備からベンチに戻った選手は手洗い、顔洗いを必ず行う。勝利チームの校歌斉唱は行わない。試合後の会場周辺での長時間ミーティングも禁止。試合は10回からタイブレーク制を導入する。