東東京大会の開幕戦、神宮球場にいきなり強烈な金属音が響いた。岩倉の4番・岡島弘明二塁手(3年)が1回1死一、二塁から無人の右翼席に先制3ランをたたき込んだ。「公式戦のホームランは初めて。神宮でやるのも初めてです」。高校通算10本目は、あこがれる村上(ヤクルト)の本拠で飛びだした。

愛知県瀬戸市出身。今、最も注目される高校生、藤井聡太棋聖と同じで、学年も同じ。岩倉を選んだ理由を「寮のあるチームでやりたかったんで」と話した。もっともコロナ禍から3月~5月末まで寮を出て実家の瀬戸市に戻った。素振りなど自主練習に励んだが、体重が75キロから6キロ増えた。「今までより振れるようになったと思います」。

この日は本塁打含む2安打4打点。かつて桑田、清原のPL学園を破ってセンバツを制した岩倉が、主砲に引っ張られてコールド発進した。岡島は「甲子園はないですが、西に勝って東京制覇です」と目標を掲げた。