郁文館が逆転勝ちで初戦を突破した。18年から同校を率いるのは日本ハム時代、近鉄戦でノーヒットノーランを達成した田中幸雄監督(61)だ。昨夏はベスト16入りしている。

期待のチームは1回の立ち上がり、エース古矢彩冬投手(3年)がいきなり3ランを浴びた。それでも小刻みに得点を重ねて、終わってみれば13安打して12得点を挙げ、8回コールド勝ちとなった。

田中監督は送りバントは1度も使わず、4盗塁を仕掛けて、すべて決める攻撃野球を見せた。「勢いをつけるにはバントで手堅く行くよりもいい」と説明した。試合後のミーティングは一切なし。「ミスした選手が一番悔しいし、分かっています。こっちが言うのではなく、自分で考える。明日の練習も、自分で何をやるかです」と言って引き揚げた。