札幌地区は22日、立命館慶祥が札幌啓北商を9-1で下し、札幌光星との代表決定戦に駒を進めた。

大会1週間前に練習を始めたばかりの三塁手で出場した畠中優多(3年)が、7回にコールド勝ちを成立させる併殺プレーで役目を果たした。突然の起用に応えた背番号14は「いつでもいける準備をしていた。楽しかった」。不慣れな守備位置での公式戦初先発で結果を残した。

親友のアクシデントに奮起した。大会開幕前に正三塁手の安田功成(3年)が左膝を故障。同じ小、中学校で互いの家は徒歩10分圏内にある幼なじみに、大会前にポジショニングや心構えを教わった。「功成の分も背負って戦っている」。7回の併殺は強い打球に反応すると、三塁を踏んで倒れ込みながら一塁に投じた。3回表に悪送球の失策をしたが、その裏の適時打を含む1安打2打点で挽回した。

75人の部員は南北海道大会優勝を目標にコロナ禍でもオンライントレを敢行した。道大会に出場すれば安田の復帰も見えてくる。畠中は「3年生全員で戦っていきたい」。今年から使用可能になった新しい白色スパイクを履き、縁起の良い“紅白”で快進撃を狙う。【浅水友輝】