帯広工エース左腕・沢尾奎輔(3年)が、11安打も1失点にしのぎ、公式戦初完投勝利した。

初回の2番打者への投球中、グラブをはめる右手を脇の下でねじってしまい、手首を負傷。湿布を貼りながら出場を続け、3回には右前打を放って先制の生還を果たした。「右手をできるだけ使わないように打った。投球も腕を巻き込まないようにフォームを変えて投げた」と振り返っていた。

▽帯広工の竹岡秀晃監督(36) 相手が好投手と分かっていたので、選手がよく我慢して戦ってくれた。沢尾もコロナ自粛が明けて以降では、1番の投球をしてくれた。

▽2安打2打点で捕手としても好リードした帯広工・曽我賢利主将(3年) 沢尾にアクシデントがあってどうなるかと思ったが、チームみんなで勝てて良かった。芽室には練習試合で負けていたので、速いボールにどう対応するか練習してきた成果が出せた。

▽芽室の市山貴一監督(44) チャンスをつくるところまではできたが、そこであと1本が出なかった。

▽8回被安打11の6失点で敗れた芽室エース塚越快(3年) 6月27日の練習試合は4-2だった。相手には直球の印象があると思って変化球を多用しようと考えたが、ほとんど振ってもらえなかった。直球に絞っていたのは分かっていたし、対応できずに悔しい。