士別翔雲の“職人”右腕、高橋陸翔投手(3年)が注文通りの仕事ぶりで道大会切符を引き寄せた。

0-3となった3回1死一塁でマウンドに。「緊張はしなかった。自分の投球をするだけ」。独特の下手から繰り出す100キロ台の直球とスライダーを駆使し、次打者を遊ゴロで併殺に。完璧なリリーフにも顔色一つ変えなかった。

5回と9回に1点ずつ失うも終わってみれば6回1/3を投げ被安打4の2失点。入学時は上手だったが、2年時に渡辺雄介監督(38)の指示でサイドに。「(投手として)生き残るためには」と、その後は自らの判断で徐々に腕を下げ、今のフォームを築き上げた。

練習では研究肌の性格と捕手を座らせずひたすらネットスローをする姿から、チームメートからは「職人」と呼ばれる。名寄地区のライバルを撃破し、いざ旭川スタルヒンへ。高橋陸は「できるだけ長く野球がやりたい」。背番号11の変則右腕は、チーム目標「北大会1勝」の先を見据えている。【浅水友輝】

▽士別翔雲・渡辺監督 高橋陸はこつこつとやってきたことが結果に出てきた。打線は併殺もあったが、いつか抜けるから気にするなと伝えていた。

▽3投手合わせて16四死球と崩れた稚内大谷の本間敬三監督(36) なかなか攻撃へのリズムをつくれなかった。継投は私の責任。8回以降はノーサイン。最後は気持ちがこもっていた。

▽代表決定戦で敗れるも二塁打を打てばサイクル安打達成だった稚内大谷3番笹森琉太(3年) 80点ぐらいです。(9回2死二塁で遊ゴロ敵失)最後はヒットが出なくて甘さが出た。