夏の大会は2年連続準優勝の都立の強豪、小山台が、スキなく初戦を突破した。

初回1死後、2、3番打者の連打で一、三塁。ここで4番の上江洲礼記(うえず・らいき)三塁手(3年)が、スライダーを左中間に先制の2点適時二塁打。主将の快打に引っ張られるように打線がつながり、結局、5連続長短打に重盗もからめ、一挙6得点。2回にも追加点を挙げた。

福嶋正信監督(64)は「このところ当たってなかったので、本人がびっくりしているのでは」と言いながら、当たりが戻った主砲に安堵(あんど)の表情だった。

上江洲は父が皇宮警察に勤務するため、自宅は神宮球場にほど近い場所にある。「けさもここまで歩いて来ました。10分ほどです」。全出場選手のなかで、神宮球場の「一番近く」に住む。「監督さんからは『優勝旗が欲しい』と言われている。全員野球で実現したい」と、183センチ、100キロのがっちり型は、西武の「おかわりくん」中村剛也そっくり。「よく言われます」。次戦では、通算11本目の1発に期待が集まる。