作新学院(栃木)の田中公稀投手(3年)の最高の形で夏を締めくくった。先発し3回を5三振でピシャリ。

その後も4人の継投で、5回コールドの参考記録だが完全試合を達成した。夏10連覇を目標に掲げてきたが、8強で打ち切りの大会に「勝って終わるのは甲子園優勝校以外味わえないので、特別な気がします」と晴れた表情で話した。

1、2年時、甲子園出場でもらえた記念皿を恩師の平塚徹也教諭がいた母校の絹義務教育学校に贈っていた。今年は恩師に皿を贈れないが、先輩たちの粋な計らいでもらった「甲子園の土」を代わりに贈る。

腰のけがもあり、公式戦の登板は今大会が最初で最後だった。「自分たちはここで終わるが、後輩たちは頑張ってもらいたい」。甲子園に対する思いは受け継がれていく。【沢田直人】

▽作新学院・山本悠介投手(3年) このチームで初の完全試合でした。最高の投手陣でリレーできて良かったです。

▽作新学院・佐野奨多投手(3年) 先の2人が良いピッチングをしていた。いつでもいけるように準備していました。

▽作新学院・芳賀徳裕投手(3年) 3人がここまでつないでくれました。最後の1人は、全力で全て直球で勝負しました。