光南が2投手の完封リレーで福島工を下し、2年連続の夏4強を決めた。6回から登板したエース左腕・国井飛河(ひゅうが、3年)が、4回を投げ6者連続を含む10奪三振で打者12人をパーフェクトに封じた。打っても7回にダメ押しの2ラン本塁打を放ち、投打で勝利に貢献した。。

まさに無双だった。キレのある直球とチェンジアップで緩急をつけ、三振の山を築いていく。マウンドに上がった6回から7回までを、6者連続で三振を奪った。国井は「(先発投手から)無失点で引き継いだので気持ちが入りました。エースの自分が点を取られる訳にはいかなかった」。最終回も打者3人を三振で完全にシャットアウト。圧巻の三振ショーで、エースの貫禄を示した。

昨夏の敗戦を糧に「特別な夏」に臨んでいる。2年生エースとして4強入りを果たしたが、準決勝で聖光学院に5回5失点で無念の降板。チームも敗れ、ベンチで涙を流した。「真っすぐが通用しなかった。球威がなかったので、変化球も生かすことができなかった」。冬場のトレーニングは下半身強化のため、短ダッシュで走り込んだ。春先から課題だった球質に手応えを感じ、変化球を効果的に使えるようになった。今大会は20イニング連続無失点中で、28奪三振。1年前の敗戦から大きく飛躍した。

14年ぶりの夏制覇まで、あと2勝に迫った。「甲子園はなくなったけれど、最後は優勝して終わりたい。目の前の1戦1戦を大事にしていきたい」と気持ちを引き締めた。【佐藤究】