桐生第一が高崎健康福祉大高崎と甲子園交流試合出場校同士の対決を制し、優勝した。伏兵の7番星野綜汰捕手(3年)が満塁弾含む2安打6打点と躍動した。

まずは2回1死二、三塁、左翼手の頭を越える先制の2点二塁打を放った。同点の6回2死満塁では、前の打者が6球ファウルで粘りながらも三振して嫌なムードが漂う中、初球のスライダーを完璧に捉えるグランドスラム。一振りで悪い雰囲気を消し去った。

161センチ、76キロの小さな体からチームの全6打点をたたき出した。「つなぐ意識で打った。自分でもびっくりした。最高です」と公式戦初本塁打に喜びを爆発させた。昨秋は控えも、今夏は正捕手の座を奪い、優勝に大きく貢献した。今泉壮介監督(40)は「1番の良さはガッツと元気。なんとかやってくれると信じていた。本当に素晴らしかった」とたたえた。

残るは甲子園交流試合の1試合。星野は「この仲間とできるのもあと1試合。甲子園でも勝てるように、もう1回準備をしていきたい」と意気込んだ。桐生第一は16日、明石商(兵庫)と対戦する。【小早川宗一郎】