東京学館が、土壇場の9回表に逆転し、初の関東大会出場を決めた。市川知明監督(33)が認める「仕事人」が大仕事をした。

2-3で迎えた9回表、1死二、三塁から矢原慶人内野手(2年)が、3球目のフォークを投手正面へスクイズを決め同点に。続く前田大晴外野手(2年)の四球の間に、相手捕手の三塁けん制悪送球で、一気に2人の走者がかえり、逆転した。

市川監督は「矢原は小技がうまい子。送りバントは確実に決めてくれる。仕事人なんですよ」と目を細めた。「僕は長打を打つタイプじゃない」と毎日、バント練習を徹底。準々決勝では7番も、この試合は好調の1、2番に続く「つなぎ役」の3番に任命された。9回には『待ってました』のスクイズのサイン。「(スクイズのサインは)来ると思っていました。どんな球でも、食らいついて前に転がす意識でした」と大役を果たした。

チームの目標は「最低で県大会ベスト8。最高は関東大会出場」だった。矢原は「千葉1位になれば注目されるし、関東大会も有利になる。明日は優勝目指して頑張りたい」と力を込めた。東京学館は、初の関東大会出場で、勢いに乗る。