21世紀枠で初出場した東播磨(兵庫)は、延長11回、シーソーゲームの末にワイルドピッチでサヨナラ負けを喫した。

チームカラーはしっかり発揮した。初回、1死から2番島津知貴外野手(3年)が左前打でチーム初出塁。昨秋の公式戦10試合で24盗塁した走力がチームの武器。相手投手は一走を気にして4度のけん制を入れるなど、足でしきりにプレッシャーをかけた。連続四球で1死満塁とし、5番鈴木悠仁投手(3年)の右越え2点適時二塁打、6番熊谷海斗内野手(3年)の左前適時打で一挙3点を先制した。一時4点差をつけられたが、相手投手の乱調もあり7回に3得点。1点を追う9回には、1死三塁から5番鈴木の三ゴロの間にゴロゴー成功で同点とするなど、随所に高い走塁技術が現れた。最後は延長戦に持ちこんだが、投手陣が被安打11、9四死球と乱れ、力尽きた。福村順一監督(48)は「悔しいですね。持つべきものは出せたと思う」と振り返った。

◆東播磨 1974年(昭49)創立の文武両道の公立校。野球部も同年創部。部員数36人。甲子園出場は今回が初めて。演劇部や放送部などが盛んで全国大会優勝実績がある。主な卒業生に、タレントのスパイシー八木、「SASUKE」オールスターズの山田勝己は野球部OB。生徒数740人(うち女子362人)。吉田博昭校長。所在地は兵庫県加古郡稲美町中一色594-2。