東京の高校野球にも春が訪れた。春季東京大会が開幕。初日に、昨秋東京大会準優勝の日大三が登場した。松原を相手に、15安打20得点で5回コールド勝ちした。

コロナにより、例年とは異なるオフだった。恒例の冬の強化合宿は、強度を下げて実施するしかなかった。練習試合も例年ほど組むことが出来なかった。小倉全由監督(63)は「もっとやりたいことがあっても、出来ませんでした。練習量は落とし、時間を考えながら」と振り返る。

それでも、初戦で大勝スタート。公式戦初出場初先発の栃原涼太投手(3年)は、4回3安打無失点。小倉監督は「初めての試合でどうなるかと思いましたが、しっかり振っていけた。栃原も初めてで初回に長打を打たれたけど、その後、落ち着いて、よく頑張った。これからにつながると思います」と話した。

自チームを評価したが、相手校への気遣いも忘れなかった。都立は長期化した緊急事態宣言下で、部活動が制限された。「うち以上に、松原さんは練習ができなくて大変だったと思います」。今大会は緊急事態宣言の延長により、1次予選を中止。昨秋の本大会に出場した64校で行われる。「64校は、1次予選ができなかったチームの代表として、恥ずかしくないようにしないといけない。攻守交代をダラダラしてはいけない。そういうことを選手に言いました」と明かした。