第93回選抜高校野球大会に出場した北海が3日、同校グラウンドで札幌月寒とセンバツ後初の練習試合を行った。6回から2番手で登板した左腕の吉田陽向(ひなた、2年)が4回1安打無失点、10奪三振とアピール。甲子園での神戸国際大付(兵庫)戦は、プロ注目左腕木村大成(3年)が146球完投もサヨナラ負けを喫しており、エース頼みとなっている投手陣底上げへ、好材料となった。

吉田陽は6回先頭打者に1安打許すも、その後は落ち着き、7者連続三振をマーク。「取りたいところで三振を取れたのは良かったが、9回2死からの四球は与えてはいけない」と反省も忘れなかった。同行した甲子園前の本州遠征では2戦に登板し、2イニングで5四球、暴投2の6失点。最速は135キロと球速は上々も、制球力が課題だった。平川敦監督(49)は「これまで自滅することが多かったが、その辺りを修正できたら面白い」と前向きに話した。

甲子園ではボールボーイを務め「すごい圧を感じた。自分も木村さんのように、あそこで投げられるような投手になりたい」。春季全道大会札幌地区予選は5月上旬に開幕予定。まずは春に初のベンチ入りを果たし、夏へのステップにする。【永野高輔】

○…北海の甲子園組では5番三塁で出場した杉林蒼太内野手(3年)が5回先頭で中越え二塁打を放つなど、3打数2安打と気を吐いた。聖地では1番一塁で出場も4打数無安打2三振とチャンスメークできなかった。この日は打撃に加え、コンバートされた三塁に入って無失策と、守備でも安定感を披露。「春や夏に向け、誰もベンチは保証されていない。どこで出ても行けるように準備をしたい」と気を引き締めた。