昨秋の県大会王者・盛岡大付は8回コールド発進を決めた。公式戦初登板初先発の193センチ右腕、千葉雄介(3年)が4回を2安打無失点で、毎回の8三振を奪う快投。打線は2本塁打を含む8安打8得点を挙げた。盛岡工は17安打18得点と打線が爆発し、江南義塾に5回コールド勝ちで初戦を突破した。

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堂々の公式戦デビューだ! 千葉がキレのある直球とフォークを武器に、奪三振ショーを披露した。1回の先頭打者から2者連続三振スタート。2回に、2死二、三塁のピンチを招いたが、後続を三振で仕留めた。毎回の2奪三振。4回計8三振の快投に「(公式戦初登板で)緊張もあったけど、イニングを投げるごとに、いつも通りの感覚が出てきた。真っすぐで押していけた」と納得の表情を見せた。バットでも2回2死満塁から先制適時打を放つなど、投打で活躍した。

エースの座は俺だ! 昨秋は結果を残せず、ベンチ外を経験。今大会が初のメンバー入りで、結果を残した。193センチの長身右腕で高いリリースポイントから、最速136キロの直球と縦の変化球を投げ下ろす。「最終学年なので、チームのエースになりたい気持ちは強い。しっかりアピールを続けていく」と、エースへ名乗りを上げていく。

打線は8安打で8得点をマーク。4-0の5回1死一、三塁から渡辺翔真内野手(3年)が、左翼ポール際に3ランをかっ飛ばした。今冬はフィジカル面を強化。ストレッチやバランスボールを使ったメニューで、体の柔軟性と可動域を向上させ「体が柔らかくなり、ぎりぎりの動きにも反応できている」と、ひと冬の成果を実感する。

関口清治監督(43)は、「公式戦に強い選手を手探りで探している。投手陣にエースはいないですし、野手も含めて誰にでもチャンスがある」とチーム内競争を期待する。1戦1戦を勝ち抜き、盛付ナインがたくましくなっていく。【佐藤究】