今秋ドラフト候補で最速152キロ右腕のエース森木大智投手(3年)が今季の公式戦初先発で8回途中1失点と好投し、センバツ出場校の聖カタリナ学園(愛媛)を下した。

明徳義塾(高知)はエース代木大和投手(3年)を温存する中、変則左腕の吉村優聖歩(ゆうせふ)投手(2年)が完封勝ち。5月1日の決勝は高知勢対決となる。

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また「森木株」が上がった。24日のロング救援から連投し、いきなり快速球を連発。1回、先頭打者から外角低めスライダーで空振り三振を奪い、後続を147キロ速球で内野ゴロに封じた。この日は最速151キロの速球を軸にブレーキの利いたカーブも多投。センバツ出場校を相手に格の違いを見せつけた。

この日も9球団11人のスカウトが熱視線だ。連投でも力強い剛腕への評価は高まる一方。広島白武スカウト部長が「ある程度、コースに投げられる。レベルが高い。間違いなく上位で消える。即戦力でも使える」と評すれば、中日野本スカウトは「打者は嫌。手元で(威力のある球が)来るし、相手も差されている。カーブが良くなって、投球の幅が広がった」と言う。

森木も連投に「疲れはあまりなかった」と話す。8回途中まで103球の1失点だが「中盤、球が甘くなって、変化球も入らなくなった。最後の詰めができなかった」と反省した。5月1日の決勝は明徳義塾と対戦。4月11日、四国大会に向かう県内の順位決定戦で1-2で惜敗した相手で、森木にとっても初の甲子園を狙う上での難敵だ。エースの実力を示すマウンドになる。【酒井俊作】

▽ソフトバンク山崎スカウト(森木について) 将来性が非常に楽しみな投手。器用にできる。高校生で、現状では十分でしょう。