秋田北鷹が大館鳳鳴を3ー1で下し、春の地区予選初優勝。先発のサイド右腕、坂谷孔晟(3年)が9回1失点の好投を見せた。県大会は14日に開幕する。

秋田北鷹が春の地区予選初優勝を決めた。先発したサイド右腕、坂谷が9回を6安打1失点。決勝のマウンドで“高校初完投”を飾った。「最初は緊張していたけど、力を抜いて投げられた。優勝に貢献できたので良かった」と勝利の喜びを口にした。

サイド特有のシュート回転する直球で仕留めた。3-1の9回1死一、二塁。右打者の内角に直球を食い込ませた。注文通りの遊ゴロ併殺でゲームセット。淡々と投げ続けていた表情を少しだけ崩した。「完投して自信になった。最後は、ナチュラルシュートで相手をつまらせた」。左打者には外角に逃げるシンカーで翻弄(ほんろう)するなど、変幻自在な投球だった。

今冬はウエートトレーニングを中心に下半身を強化。サイド左腕の巨人高梨雄平投手(28)を参考にしながら、体重移動を意識したフォーム作りにも励んだ。坂谷は「高梨選手のようにリズム良く打ち取りたいと思ったので、まねするようになった」。奪った三振は3つ。テンポ良く打たせて取った。県大会は14日に開幕する。「春は優勝して東北大会出場が目標なので、気持ちで負けない投球をしたい」と力を込めた。【佐藤究】