今春センバツで一躍、勇名をはせたのが広島新庄のエース花田侑樹投手(3年)だ。1回戦の上田西(長野)戦に先発し、140キロ台の速球を生かして8回途中無失点。「真っすぐで初回から空振りを取れて、ファウルも取れて、真っすぐ中心でいけたのでよかったと思う」。延長12回には右翼にサヨナラ打を放った。

バランスのいい投球フォームからカットボールなどを駆使。NPBスカウト陣の評価を高めた。2回戦の智弁学園(奈良)戦は疲労が抜けずに痛打され敗戦。「体作りをして、スピードを上げてキレもよくしてチームを勝ちに導けるようにしたい」と夏を見据えた。

父淳さんは「小5ごろにリレーで左膝の皿を疲労骨折。小6でも右手首を骨折して、昨年の夏も右手首を故障したんです」と明かす。故障禍を乗り越えた春の大舞台だった。センバツ後は疲労回復のため登板を回避。力を蓄えて夏の甲子園を狙う。