3回戦突破を決めた福岡工・下見世(しもみせ)宏樹監督(59)が、投手の「1週間で500球以内」の球数制限について言及した。試合後に「(1週間の)合計の投球数が分からない。(相手の)投手が今何球なのか、試合前にも伝えられなかった。どこでどうやって把握すればいいのか。データがないままやってても意味がない」と憤りを示し、高校野球連盟に意見書を出す意向を示した。

今春のセンバツから、1人の投手が登板過多にならないように設けられた「1週間500球以内」の球数制限。投手の球数を把握できれば、作戦面にも影響する可能性がある。同監督は「どこで伝え合うのか、確認しあうのか。次は3試合目になる。しっかりしてもらわないと。ちょっとお粗末じゃないかなと思っています」と話した。

試合は「剛柔継投」で4回戦進出を決めた。先発で最速138キロ右腕の鬼倉隼人投手(2年)が、4回途中を2安打6奪三振で無失点。「直球には自信があります。0に抑えることができて良かったです」と喜んだ。

1-0の4回1死二塁で登板した左腕の野上大輔投手(3年)も、100キロ台のカーブなどでしのいだ。4回2/3を3安打1失点の粘投。「自分は直球が早くないので、変化球で抑える」と、持ち味を生かした。緩急をつけた継投策で、久留米に快勝。37~40年には福岡大会を4連覇した古豪が、81年ぶりの悲願達成を目指す。【只松憲】