小鹿野(おがの)は、7回コールドで3回戦で姿を消した。今大会2試合で計21得点を挙げていた強力打線は、7安打2点に抑えられた。高原和弘監督(29)は「打撃が売りでやってきましたが、いいところで相手投手に落ち着いて投げられてしまった」と話した。

1-9で迎えた7回、意地を見せた。1死一、三塁、主将の吉田伊吹外野手(3年)が低めの直球をとらえて適時左前打を放ち、1点を返した。「後ろにつなごうという気持ちで、なんとかヒットを打てました」と振り返った。

今大会は2回戦までの2戦合計で21得点、3本塁打だった。江戸時代から続く歴史ある“小鹿野歌舞伎”が由来となり、力強くフルスイングする“歌舞伎打線”がチームの代名詞。吉田は小学校ではサッカー、中学は柔道部で、高校から野球を始めた。3年生5人のうち、4人が小鹿野中出身。「3年間、いろいろあったけどチームで戦えてよかった。素直に、勝ちたかったです」と真っ赤な目で話した。今年から指揮を執る高原監督は「3年生は野球が本当に好きで、仲のいい代だった。束になって戦うことができていた」と話した。