「打倒・光星」に燃えたナインが雪辱を果たした。弘前学院聖愛が7-6で、第1シードの八戸学院光星に逆転勝ちし、準決勝進出を決めた。

エース葛西倖生投手(2年)が雄たけびを上げた。7-6の9回2死。最後の打者を直球で右飛に抑えると、右手でガッツポーズをつくった。「言葉では言い表せないくらい、うれしさがあった」。夏に限れば、昨夏の県独自大会を除き、17年から2度決勝で当たるなど、3大会連続で敗れている宿敵。「ずっと負けている相手だったので、強い気持ちを持って力強く投げられた」と悔しさを糧に、右腕を振った。

流れを変えた。0-3の2回2死一、二塁からマウンドに上がった。いきなり2連打を浴びて、追加点を奪われたが、3回以降は4安打1失点の好投。緩急を使った投球で、テンポ良く打たせて取り、攻撃につなげた。その打線は、3年生の1、2番コンビが本塁打を放つなど、9安打7得点を挙げて、2年生エースの力投に応えた。

甲子園切符まであと2勝。「強い気持ちを持って、投げていきたい」と言葉に力を込めた。【佐藤究】