帯広農が帯広大谷との十勝地区勢対決を制し、82年以来39年ぶりの甲子園出場を決めた。

22安打で、準決勝から2試合連続となる先発全員安打&得点。さらに先発全員打点で、北北海道大会決勝では最多の19得点をたたき出し、大勝した。

昨年は中止になったセンバツの代替で開催された甲子園交流試合に出場し勝利。前田康晴監督(45)は「昨年は貴重な経験をさせてもらったのだけれども、何か悔しかった。みんなで何とか北北海道大会で優勝して甲子園へという思いがあった。記憶に残る1勝から、今度は記録に残る1勝を挙げたい」と涙を流した。

▼帯広農が夏の決勝最多得点(中等学校優勝大会時代および南北分離前含む)を更新する19点をマーク。これまで、北北海道は70年に北見柏陽が名寄を15-1で破ったのが最多だった。南北海道も15点が最多で、07年駒大苫小牧(15-0函館工)、18年北照(15-2駒大苫小牧)が記録。59年の南北分離以降、決勝以外の最多は南北海道の17年1回戦の22得点(札幌日大22-2恵庭北)。北北海道は90年1回戦の20得点(帯広南商20-0名寄)。

◆帯広農の甲子園 夏は82年に初出場。初戦の2回戦で益田(島根)に2-5で敗れた。9回表の守備で「1イニング4アウト事件」があった。春のセンバツは20年に21世紀枠で選出されたが、コロナ禍で大会中止となり、同年夏の甲子園交流試合に出場。高崎健康福祉大高崎(群馬)に4-1で勝利した。